DX加速化プロジェクト形成事業とは

産業分野の競争力強化や地域課題等の解決を図るため、アイデアソンの開催等により選定した実証プロジェクトの実践を通して、デジタル化及びDXの先行事例を創出する事業です。

プロジェクト形成の流れ

プロジェクト形成の流れ

1.アイデアソン及び審査会の開催によるプロジェクト創出

  • 参加者から提案のあった実証アイデアを基にグループに分かれ、各アイデアに関して議論を行います。
  • 議論の結果などを踏まえ、アイデアをプロジェクト案としてブラッシュアップします。
  • プレゼンテーション審査により、実証を行うプロジェクトを選定します。

2.プロジェクトの実証(県から民間企業等に委託)

  • プレゼンテーション審査で選定された事業者に対して、県からプロジェクト実証を委託します。
  • プロジェクトの実証に当たっては、県から委託されたPMO(Project Management Office)が進捗管理等を行います。
  • 報告会で実証結果を発表してもらいます。

令和3年度実証プロジェクト

  • 「データとデジタル技術を活用したスポーツ参画人口拡大実証事業」(エイデイケイ富士システム株式会社)
    「スポーツ立県あきた」宣言の趣旨を具現化するため、スマートフォンアプリなどのデジタル技術を活用したスポーツ参画人口(実践、観戦など)の拡大、スポーツを切り口にした企業活動の促進、健康経営に取り組む企業の拡大、スポーツ関係データの活用を実証する。具体的には、スポーツとの関わりに応じて、協賛企業の商品との交換、スポーツ関係団体への寄付などが行えるポイントを付与することや、スポーツイベントと人流などの関係データを分析することでデータ活用の促進を図る。

  • 「DEGI-MACHI-AKITA デジタルシティあきた」(株式会社ゼロニウム)
    秋田県内の3D都市モデルを構築し、ハザードデータを取り組むことで県民の避難行動について変容を促すことや、3D都市モデルを新たな情報提供(観光情報、イベント情報、公共工事情報など)の手法として展開する。持続可能で、全体最適・市民参加型・機動的なまちづくりの実現を目指す。 

  • 「既存データを利用し再エネ大量導入時代に向けたAIを活用したきめの細かいインセンティブ情報構築と有効性の確認」(ローカルでんき株式会社)
    カーボンニュートラルの実現に向けて再生可能エネルギーの導入拡大が注目される中、天候等の環境変化による電力卸売市場の価格変動に対応し、電力を使う側の使用量を抑制する取組が小売電気事業者において重要となっている。そのため、電力使用量を見える化し、卸売市場の動向や電力の使用状況に応じて、割引価格やポイント付与等のインセンティブ情報をメールで自動配信するなど、デジタル技術を活用した仕組みを構築する。今回の実証プロジェクトでは、既存顧客の過去の電力使用量データ(グラフ等)を基に、AIでパターン分析を行い、予測市場価格とのバランスを取りながら、提供可能なインセンティブの総額を算出する。

令和4年度実証プロジェクト

  • 一般的なWEBブラウザーで体験できるマルチデバイス型「秋田移住促進メタバース万博」(株式会社ゼロニウム)
    秋田県への移住をテーマとしたパビリオン群から成る「秋田移住促進メタバース万博」を開催し、移住促進情報を提供することで、メインターゲットとする若い世代へ効果的にリーチするとともに、メタバースの話題性とノンアプリによるアクセスの容易性で集客の向上を図る。今後は、自治体・企業・団体向けにカスタマイズされたメタバースや低コストの汎用的なメタバースを提供し、多様な分野へのメタバースの展開を目指す。

  • 「音の拡張現実」を活用した旅行者ニーズの多様化に対応した観光コンテンツの社会実装に向けた実証事業(株式会社ジェイテクト)
    旅行者が携帯するスマホの位置情報とイヤホンのセンサー情報により、観光スポットに関連する音のAR(拡張現実)を構築する音声ツアーを横手市城下で開催する。旅行者の滞在時間や移動軌跡等のデータ収集で観光施策に活用できる分析が可能となる。今後は、専用アプリの販売により、利用者増加とデータ蓄積を図り、ツアー提供地域が利用可能なデータ・マネジメント・プラットフォームの構築を目指す。

  • VR(Virtual Reality)を活用した新たな観光PR確立のための実証事業(北日本コンピューターサービス株式会社)
    全国花火競技大会(大曲の花火)の360°映像で制作したVR体験設備を首都圏に設置し、アンケートでのデータ収集やイベント情報提供により、観光政策に役立つサービスを実現する。年齢別データに基づく観光プランの提案や家族構成を踏まえた観光情報の策定等、観光政策に利活用していくことで、地域の観光振興を図る。今後は、県内各種イベント等にコンテンツのを拡充し自治体や県内企業への販売を目指す。

令和5年度実証プロジェクト

  • CG技術による文化財の新たな継承モデル構築事業(スリー株式会社)
    県内の文化財建造物について、災害で被災した際の復旧等に活用可能な間取りや通年非公開の内部、収蔵品等の3Dデータを高精度カメラで記録するとともに、スマートフォンやタブレット等のマルチデバイスで閲覧可能な建造物や収蔵品のコンテンツを製作し、学校教育での活用を検証する。検証後は、3Dデータを活用した文化財保存サービスとして、県内外の自治体に展開するとともに、博物館等の文化施設でのサービスの提供を目指す。

  • オープンデータを活用した地産地消型食育DXモデル形成実証事業(東光コンピュータ・サービス株式会社)
    県内で初めて学校給食における献立情報等のオープンデータ化を行うほか、学校や家庭、生産者等の間で情報共有を行うことができるデジタル掲示板のプロトタイプを作成し、食育指導の効果や地場産食材の使用促進施策への活用に向けた有用性等を検証する。検証後は、秋田県版学校給食データフォーマットと実装版デジタル掲示板を開発し、県内外の自治体への展開を目指す。