東成瀬テックソリューションズ株式会社

令和3年10月に、秋田県東成瀬村が出資する第三セクター方式で設立された、東成瀬テックソリューションズ株式会社（以下、「なるテック」という。）。人口約2,500人の村において、現在42名の社員が在籍し、2年後に100名、10年後に1,000名のICTプロフェッショナル集団になることを目指しています。地方創生のモデル企業を目指す、なるテックでの働き方とは？

東成瀬テックソリューションズ株式会社　基本情報
所在地	秋田県雄勝郡東成瀬村田子内字仙人下30-1 東成瀬村山村開発センター内
設立	2021年10月
従業員人数	42名（2023年6月末現在）
企業紹介ページ	https://digital.pref.akita.lg.jp/enterprise/200

企業と村が一緒になって、地方の課題を解決！

まず始めに、御社の特徴について教えてください。

東成瀬村が出資する「第三セクター」方式の企業という点です。なるテックの事業の一つである「地域課題の解決」に取り組む際、行政や村民と連携する関係性ができており、「これを解決したい」という課題感をスピーディーに共有できます。

また、社内にはエンジニア、クリエイター、コンサルタントが揃っており、システム開発からホームページデザインまで幅広いニーズに応えることができるのも特徴です。私は「ITコンサルタント」として、クライアントが業務効率化を進めるための適切なフローや改善ポイントなどを見つけ、ICT導入を提案する仕事をしています。お医者さんが処方箋を出すのに似ていますね。

このほか、村の第一次産業（農業等）の収入増加につながるICT支援や、Webの基礎知識を身につけるための支援、都心のクライアントへの価値提供も行っています。

紺野さんが入社する決め手になったのは何ですか？

私はもともと、出身地の青森で「障がいのある子どもや家庭の支援」をテーマに起業して活動していました。その中で、フルタイムで働いているにも関わらず、十分な収入が得られないワーキングプアの問題を根本的に変えなければならないと気づきました。

そのため、ICTを活用して生産性を向上させることができれば、子どもとの時間をつくることができるのではと考えるようになったことをきっかけにICTを勉強し始め、なるテックを知りました。そして、社長の掲げる「地方創生」の想いに強く共感し、入社を決意しました。

大事なのはコミュニケーション。熱量高い仲間と働くよろこび

リモートワークがメインと伺っていますが、社員同士のコミュニケーションは活発ですか？

日々のチャットはもちろん、朝会・夕会、毎月の研修などがあり、活発にコミュニケーションをとっています。とにかく社員の仲が良いことも当社の魅力の一つです。「社員同士の会話から新しいアイデアやプロジェクトが生まれる！」という社の方針があるので、雑談もOKです。

毎日、朝会では4人１グループで各々の「目的」をシェアし、夕会ではその日の成果をアウトプットして、改善するための話し合いをしています。社員と顔を合わさない日はないですね。日報の代わりに日記ツールで「日記」も書いていて、コメントをつけあう文化もあります。コミュニケーションができていないと何事もうまくいきませんので、社内の意思疎通や情報交換に十分な時間を投資しています。

どのような社員の方が活躍していますか？

なるテックの社員は、東成瀬村の地域おこし協力隊としての顔も持っています。地域おこし協力隊は移住者に限られます。なるテックは移住を通して自己実現に取り組む人の集まりです。介護施設から転職した人や、俳優業からコンサルを目指して入社した人など、みんなそれぞれのストーリーを持っている面白い人ばかりですよ。

慣れ親しんだ環境から抜け出してチャレンジしている人が多く、7割が県外出身者というのも特徴です。

かっこいい大人になりたい人へ

御社で働く上で大切なことは何だと思いますか？

まずは、ポジティブなマインドセットだと思います。なるテックは、研修期間からリモートワーク可能で、最初の2ヶ月は週3回出社、半年経過までは週2回出社、その後は月2回の指定日以外はフルリモートです。リモートワークがメインとなると、人が見ていなくても仕事を全うできるセルフマネジメントが大事になりますが、先ほど言ったようにみんなポジティブなマインドセットがあるのと、その人のWill（やりたいこと）を優先して担当を決めているので必然的に高い成果を上げることができています。

最後に、ＩＣＴ企業への就職を考えている人へメッセージをお願いします。

自己実現したい人はもちろん、場所を選ばず働きたい人にもなるテックはおすすめです。私は、当たり前のように３拠点生活（東京、青森、秋田）ができています。また、山間の豪雪地帯にある自然環境の厳しい東成瀬村だからこそ、人同士の助け合いが当たり前で、他者への思いやりやウェルカム感のある地域です。

明るく元気に挨拶ができ、挑戦や変化を楽しめる人なら、きっと楽しく仕事ができる環境です。私は今すごく楽しいんですよ。色々な業界と関わることができますし、子どもたちに生き生きと働く姿を見せられるようなかっこいい大人になるという夢も叶いました。これからも、第二の故郷である東成瀬村をより良い場所にできるよう、村のためにできることをしていきたいと思っています。