ゲームやアニメなどのデジタルコンテンツを制作
秋田から世界へ作品を届ける!

インタビュー相手

株式会社シーズクラフト

ディレクター  斎藤 貴大さん

3DCGを使用したデジタルコンテンツ制作・開発をサポートする株式会社シーズクラフトは、人々を魅了する作品を秋田から生み出し続けています。誰もが知るようなゲームやアニメに携わる仕事の魅力について、豊富なノウハウを持つディレクターに話を伺いました。

株式会社シーズクラフト 基本情報
所在地
秋田県秋田市中通3-3-10  秋田スカイプラザ 6-C
設立 2011年4月
従業員人数 25名 ※秋田7名、東京18名(2023年6月末現在)
企業紹介ページ https://digital.pref.akita.lg.jp/enterprise/99

秋田から世界へ!

まず始めに、御社の特徴について教えてください。

弊社は、ゲームやアニメを中心とした様々なジャンルでデジタルコンテンツを提供する会社です。秋田にいながら首都圏と同じ仕事ができるのが特徴で、海外から発注があったり、有名なゲーム会社であるスクウェア・エニックスやバンダイナムコなどから発注があったりします。これまで、「ピクミン4」の背景や「ポケモンカード」のイラスト、アニメ「ツキウタ。」の3DCG映像などの制作に携わってきました。

東京にも拠点がありますが、業務内容に差はありません。バーチャルオフィスに東京と秋田のメンバーが集まり、指示を伝えたりミーティングをしたりするなど、場所に関わらず仕事を割り振っています。

斎藤さんの入社のきっかけは?

私は仙台市の専門学校でCG制作を学んでいた時に、スターウォーズ エピソード2を観て「映像制作に携わりたい」と強く思うようになりました。前作までパペット人形で撮影していたキャラクター(ヨーダ)が初めてフルCGで動く姿が、とにかく衝撃的だったためです。

卒業後は仙台市にある建築のパースづくりをする会社で働きましたが、結婚を機にAターンしようと考え、求人を見ていた時にシーズクラフトを見つけました。「ずっとやりたかった映画のエフェクト(CG等を用いて映像に加えられる演出・視覚効果)が、地元秋田でもできるんだ!」と、入社を希望しました。現在は、妻の実家がある角館町で暮らしながら、リモートワークをベースとして働いています。

形のないものを形にする面白さ

このお仕事の困難なところ、面白いところは何ですか?

私はモデリングと言って、何もない状態から3D空間内にキャラクターなどを形成する作業のディレクターをしています。ディレクターはお客様の要望をデザイナーに伝えて調整する職種ですが、思い通りにいかないことや、至る所で問題が起きることは日常茶飯事で、どのように改善するかを考えるのが大変ですね。

面白いと感じるのは、最初は平面のイラストだったものが3D化して画面の中で動いているのを見る瞬間です。しかもそれがテレビやゲーム上で登場すると、本当に感動します。

これまで携わった仕事の中で、特に印象に残ったことを教えてください。

「ツキウタ。」というアニメのオープニング・エンディング制作に携わった際、アニメの最終回で流れるエンディング映像を見たファンの方からお礼の年賀状が届いたことがありました。アニメやゲームのファンの方などエンドユーザーから反応をもらえた時は、大変だったことが報われますね。YouTube等のコメントで「映像が良かった」と褒められることや、スタッフロールに名前が載ることも、スタッフのモチベーションになっています。

自立自走式組織を目指して

会社の雰囲気や働く人について教えてください。

「コミュニケーションをとろう!」「挨拶しよう!」という社風の会社なので、新人もベテランもいつも和気あいあいと話しています。お菓子コーナーもあるので、休憩のついでに雑談することも結構ありますよ。話す内容はやはりゲーム、映画、アニメの話が中心です。年齢は20〜30代が一番多く、社長もまだ40代です。

社内で活躍しているのは、CG制作が好きな人、普段からアニメ、ゲーム、映画などから様々な情報をインプットできる人、そのモノがどうしてそうなっているのかに興味を持ち探求できる人です。例えば岩に苔が生えている描写をしたとして、苔を描く背景理由までしっかりと考えられていることが大事です。そうでないと不自然さが出てしまいます。自然風景、人の動きなど、日常のいろんなものを観察できていると、絵に対する説得力が増します。秋田の自然豊かな風景は、観察力を鍛えるのに向いていると思いますね。そういう基礎的なことができている人は、成長の伸びも早いです。

最後に、ICT企業への就職を考えている人へのメッセージをお願いします。

地方に住みながら、首都圏の仕事ができるのは弊社で働く大きな魅力のひとつです。家族の都合等で地方に戻らなければならない人の中には、デジタルコンテンツ業界で働くことを諦めるという人も多いと思います。技術力があるのにもったいない!とはいえ、独立して会社作るのも大変なことです。そんな時に、弊社のことを思い出してください。もしデジタルコンテンツ制作に興味がある人という人で、地方で働きたい人がいたら、諦めないでほしいと思います!

今、社内では「自立自走式組織」を目指しています。受注制作のためひたすら手を動かすだけでなく、アイデア考案など頭を使って自社発のコンテンツを制作できる組織になるため、社内プロジェクトを実施して、個々人が新しい技術を学びつつスキルアップしています。興味がある方はぜひご連絡ください!