投稿日時:2024年11月29日
コンテンツ番号:888

より効率的な生産現場へと導く
装置稼働管理システム「V-NET」

株式会社グリュックス

代表取締役 佐々木 元彦さん

株式会社グリュックス(外部サイトに移動)



組込からWEBプログラムまで幅広いソフトウェア開発を手掛ける株式会社グリュックス。2017年からは新事業として、プログラミングスクールを開講しています。
今回は、県の補助金(情報関連産業商品開発支援事業費補助金)を活用して開発した、生産装置の稼働状態を把握し、データ収集を可能にするシステム「V-NET」について、製品のポイントを伺いました。

生産計画の最適化や作業員の改善教育に貢献

今回ご紹介いただける製品・サービスの概要を教えてください。

「V-NET」は、既存の生産装置に送信機を取り付けることで、装置の稼働情報をリアルタイムで収集し、パソコンやタブレット上で稼働状態を把握することができるシステムです。収集した稼働データ(稼働中・停止の状態や時間)を活用することで、稼働率の低い装置の要因特定に繋がり、生産計画の最適化や社員の育成計画に役立てることができます。

開発のきっかけを教えてください。
以前、取引先の工場では、有線接続による装置稼働管理システムを利用していましたが、装置レイアウト変更時の配線作業が複雑で、その都度配線の敷設に苦労していました。
また、他社による無線の稼働管理システムが販売されていたものの、周囲の電波干渉を受けやすい周波数帯で通信するものが多く、安定した動作が確保できませんでした。これらの問題点を解決するため、電波干渉の影響を受けにくい周波数帯を用いた「V-NET」を開発しました。
製品・サービスの特徴やポイントを教えてください。

当システムは、工場内の環境に合わせて有線もしくは無線の接続方式の提供が可能であり、無線の接続方式は、装置のレイアウト変更の影響を受けず、安定した通信環境を確保できる点が特徴です。

また、収集したデータはお客様の要望に合わせてカスタマイズが可能です。他社の同様のシステムでは、様々な項目のデータを取得できますが、実際に活用するデータは一部だったというケースをよく聞きます。当システムは、必要なデータのみを取得するシンプルな設計でご利用いただけます。

データ活用の例として、日報作成に必要なデータを取得することで、手書き・手入力作業の削減に期待できます。また、日・月単位で装置ごとの稼働率や、現在の稼働状況状態などを可視化し、生産のボトルネックを特定することで、工程改善や人材育成にも寄与します。

シンプルな設計に加え、独自開発のデータ通信システムを採用していることや既存の生産装置から稼働状態を収集できることから、比較的リーズナブルな価格で導入いただけます。装置1台あたりの機器設置費用は7~8万円程度、小規模な工場であればサーバー費用を含めて50万円程度の導入費用でご提案が可能です。

左:送信機から管理端末へ取得した稼働データを送信  右:各装置ごとにリアルタイムな稼働状態の可視化が実現

電波干渉に強い無線方式が魅力

どのような方に利用してほしいですか。
これから装置の稼働状態を管理・分析し、生産性の向上を図りたいとお考えの企業はもちろん、既存の稼働管理システムで、配線作業の煩雑さや通信の不安定さに悩まれている方にも、ぜひ「V-NET」をお試しいただきたいと考えています。
利用しているお客様からの声を教えてください。

県外のお客様から、以前のシステムでは電波障害による通信断が頻繁に発生していたと聞いていましたが、「V-NET」へ切り替えてからは、「データの取得が安定した、改善した」といったお声をいただいています。

通信トラブル対応の手間が省けたことで、本来の業務に集中できるようになり、業務効率の向上に繋がっています。

そのほか上記の課題を抱えている企業におすすめ!

導入時の貴社の支援内容について教えてください。

導入前のヒアリングから、工場の事前調査、お客様のご要望に合わせたシステムのカスタマイズ、そして導入後の保守まで、一貫してサポートいたします。

カスタマイズの一例として、取得したデータをお客様の既存システムに取り込めるよう、データ形式を変換するなど、ご利用のビューアソフトとの連携も可能です。

お客様の業務環境に合わせた柔軟なソリューションをご提案し、導入を支援します。

顧客の要望から、更なる機能の拡張へ

この製品・サービスについて、今後はどんな展開を予定していますか。

お客様の要望を積極的に取り入れ、より多くの機能を追加し、幅広い業種のお客様にご利用いただけるよう、製品の拡充を図りたいと考えています。

現在、製造業のお客様を中心に導入いただいていますが、当システムは、信号を検知し、その状態や時間を記録・蓄積できるため、そのような信号を発する機器であれば応用することが可能です。様々な業界のお客様の業務効率化に貢献できるよう、積極的にご提案していきたいと考えています。

・「V-NET」について詳しく知りたい場合